<夫の信仰告白>2005.2.
夫は日増しに衰弱していきました。ある日曜日の朝、私は夫に会社へ行く前に教会に寄り、牧師と話をするように勧めてみました。信仰の幼い私にはとても彼を励ます力のある言葉を語ることはできませんでした。でも、誰かと、会社の人でない誰かと、彼は言葉を交わす必要があると思い、牧師に託しました。
夫は、そんなことしても何も得る物はないと思いながらも教会に寄ったようです。これはきっと聖霊様の働きによるものでした。
そのとき牧師は、彼にひとつの御言葉「Tコリント10:13」を語ってくださったそうです。
それから不思議なことが起こりました。
仕事が信じられいスピードで片付いていったのです。元々、数人分×数ヶ月分の仕事を、一人で1ヶ月でしなければならない状況だったので、どうやっても終わらないはずなのに、まずひとつ納期に間に合い、次も間に合い、結局3つとも無事に納期に間に合ったのでした。
しかも、「最終納期の3週間後に管理部門のシステム技術担当へ異動」という、とてもありがたいおまけまでついてきました。根っからの技術屋の彼にとって、営業的な要素の濃い部門からの脱出は本当にありがたいことでした。
慎重な彼は、このミラクルをとても信じられず、異動の前日までひたすら引継ぎ業務に没頭していました。
異動の前夜、ようやくくつろいで二人で話をしていると、「あの時はノイローゼだった。本当に死ぬつもりだった。皆を巻き添えにするつもりだった。でも、あの日の牧師の言葉でここまで来れて良かった」と言いました。
あぁ、やっぱり死ぬつもりだったんだ・・・・・。この人は死のうと思っているに違いないと思っていたにもかかわらず、それが本当だったと解った途端、恐ろしくなりました。神様、この人を助けてくださって本当にありがとうございます。


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神は真実な方ですから、
あなたがたを耐えることのできないような試練に会わせるようなことはなさいません。
むしろ、耐えることのできるように、試練とともに脱出の道も備えてくださいます。、
(Tコリント10:13)
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2003年5月の末、夫は新しい職場に異動し、すっかり精神的なストレスから開放され、技術屋としての能力をどんどん活かして新しいシステム作りや、効率化を進め、活き活きと働くようになりました。
また、家族4人揃って夕飯を過ごせる日も増え、毎週家族で礼拝に行ける様にもなりました。
ここから夫は本格的に神様と向き合うことになりました。あんなにすごいミラクルを体験し、死からも救われたはずなのに、主を素直に受け入れることができない。彼は主を求めていながらも神を信じることができずに葛藤していたようです。学びの時間に急にむなしくなったり、子どもの素直な信仰を羨ましがったり、「苦しいから助けてくれ」と言ったりしていました。

2003年7月、教会主催の2泊3日のセミナーに一人で参加しました。私と子ども達は、もちろん家で、夫が神様を受け入れることができるように祈り続けていました。2日目の夜、セミナー中の夫から電話がかかってきて「神様を心から信じます」と言いました。電話の向こうで牧師のはしゃいだ声が聞こえます。
不覚にもそのとき私はその意味が解らずただ、「あ、はい」と言いました。今、祈っていたことの答えに気づくことができませんでした。

夫の帰宅後、聞いてみると、彼は葛藤の日々の中で、「いくら考えていても仕方がない、考えているだけではどうにもならない」と気づき、「まず信じなさい」という御言葉を与えられ、「もう、信じてみるしかないのかもしれない」と言う思いに辿り着いたのでした。でも、人に告白する勇気が持てずにいたところ、セミナー中にその勇気が与えられ、初めて言葉で信仰告白できたそうです。つまり、私が子ども達と祈っていた時、すでに彼は神様を受け入れていたのでした。

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人は心に信じて義と認められ、
口で告白して救われるのです。
(詩篇37:5)
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